建設業許可に関して、よく受ける相談や質問をまとめています。
カテゴリ別のQ&A
起業1年目で建設業許可を取るには
前提として、独立起業した方が、独立前に努めた建設会社で役員としての経営管理業務経験はないが、建設工事に必要な資格や経験があり、専任技術者としての要件を満たしていることとします。
一人で建設会社を起業して1年目では、経営業務管理責任者としての経験がないため、建設業の許可を取ることはできません。
建設業の経営に関する経験がある人を取締役として迎えることが最も現実的な方法です。
起業しようと検討している段階から、当然、建設業の経営に詳しい方に様々なことを相談しているはずです。
その方からの紹介を受けるなどして、ともに会社を経営していくパートナーを見つけていくことは、建設業の許可を取るためだけではなく、事業を軌道に乗せるためにも重要です。
財産的基礎を満たさなければならない時期とは?
財産的基礎は、建設業許可の新規申請、更新申請、業種追加等の許可申請のタイミングでその要件を満たしているかが確認され、申請直前の決算内容で確認が行われます。
許可申請を行う場合の直前年度の決算で、財産的基礎要件を満たしていなければなりません。
財産的基礎要件は、財務諸表で確認されますが、設立したばかりで、決算を迎えていない場合は、創業時の財務諸表で財産的基礎要件を満たすか判断されます。
注意が必要な場合として、以下のような場合があります。
・特定建設業許可業者が、許可更新申請の直前の決算内容で特定建設業の要件を満たしていない場合
特定建設業許可の更新ができないため、事前に般特新規申請を行って、
全業種を一般建設業許可に変更しておかなければなりません。
・特定建設許可業者が、申請直前の決算における財務諸表で「資本金」の額だけ要件を満たしていない場合
許可申請までに増資をして資本金要件を満たせば、財産的基礎要件を満たすことになります。
建設業者は、毎年、事業報告である「決算変更届」を提出しますが、財産的基礎の要件確認は決算ごとに行われるものではありませんので、決算後1年以内に「許可申請」がなければ、決算変更届をもって、財産的基礎要件が確認されるとはなく、業績が落ち込んでいても直ちに許可がなくなることはありません。
因みに、一般建設業許可の場合、財産的基礎要件に「許可申請直前の過去5年間に許可を受けて継続して建設業の営業をした実績を有すること」があるので、許可取得後5年経過した後は、許可申請の際、財産的基礎要件は確認されません。