経営事項審査に関してよくある質問

赤字でも工事を請負ってもいいでしょうか?

今回は損をしても、次に大きな利益がある工事をもらって取り返すことを期待することがあると思います。
しかし、利益額が少なくても、全ての受注工事から利益を出す必要があります。
少なくとも、利益ゼロにとどめるようにアドバイスしています。

売上が下がったら、点数がすごく下がる?

経審では、審査基準日の直前2年または、3年の平均完成工事高が評価されます。
そのため、直前決算期の売上が下がっていたとしても、前年や前々年の売上を含めた平均で評価されますので、売上が下がっても、2年平均と3年平均の高い方を選択することで、点数ダウンを少なくすることが可能です。

また、複数業種の許可を取得されている場合は、振替(算入)する方法も選択できます。

土地や建物は持っていた方がいい?

Y点の「自己資本対固定資産比率=設備投資などの固定資産がどの程度自己資本で調達されているかの比率」は、高いほどよく、遊休の固定資産は処分し、特に、建設施工に関係のない土地、建物はむやみに保有しないことをお勧めします。

借りた融資の返済は伸ばしてもいい?

Y点の「負債回転期間」をアップするには、売上を伸ばすことと負債を減らすことがあります。
売上を急に大きくすることは難しいので、できる限り負債(借金)を減らしてください。

現金がないとまずい?(決算期変更したほうがいい)

Y点に「営業キャッシュフロー」がありますが、これは現金がどれだけあるかを評価するものではなく、利益や減価償却費を増やす、売掛債権や棚卸資産を減らす、未成工事受入金を増やすことなどが評点アップにつながります。
決算期変更については、これらの指数の増減が、評点アップにつながるかを十分に考察してください。
また、決算期変更すると、会社の定款記載の変更と新しい決算期での決算変更届の提出が必要で、特定建設業許可の場合は、財産要件の確認が欠かせないことを考慮してください。