経審では、審査を受ける業種を選択することができます。
受審しない業種の完工高は、評点に全く貢献しないものになります。また、受審業種以外の業種の完工高を受審業種に積み上げることで、評点をアップさせることが期待できます。

ただし、この積上げは、無制限にできるものではなく、関連性がある業種間に限って可能となっています。
なお、積上げた業種は、総合評定値を得られませんので、入札参加資格申請する希望業種を考慮して、行わなければなりません。

積上げできる業種の関係

一式工事への専門工事の積上げ(算入)

審査対象建設業が土木工事業又は建築工事業の場合は、許可を受けている建設業のうち一式工事業以外の専門工事(審査対象を除く)の年間平均完成工事高を、その内容に応じて当該一式工事業のいずれかの年間平均完成工事高に含めることができます。

この場合、専門工事の完成工事高は、審査対象年だけでなく直前2年又は3年分を、土木一式又は建築一式のいずれか一方に全額算入する必要があります。
例えば、とび・土工・コンクリート工事を一式工事業へ算入する場合、
・建築一式であれば少なくとも1件以上の建築系の工事が
・土木一式であれば少なくとも1件以上の土木系の工事
がそれぞれ必要です。
とび・土工・コンクリート工事の完成工事高を分割して、土木一式及び建築一式それぞれに積上げることはできません。

積上げ先の一式工事積上げ元専門工事
土木一式工事土木工作物の建設に関連する工事
「とび・土工・コンクリート」「石」
「タイル・れんが・ブロック」「鋼構造物」
「鉄筋」「舗装」「しゅんせつ」
「水道施設」「解体工事」など
建築一式工事建築物の建設に関連する工事
「大工」「左官」「とび・土工・コンクリート」
「屋根「タイル・れんが・ブロック」
「鋼構造物」「鉄筋」「板金」「塗装」
「防水」「内装仕上」「建具」「解体工事」など

専門工事への専門工事の積上げ(算入)

審査対象建設業が一式工事業以外の専門工事の場合は、許可を受けた建設業のうち専門工事(審査対象を除く)の完成工事高を、その建設工事の性質に応じて当該専門工事に係る建設工事の完成工事高に含めることができます。
この場合、専門工事の完成工事高については、年単位で完成工事高を積み上げることができます。
例えば、審査対象年は積み上げるが、直前2年は積み上げないなどの選択が可能です。

積上げ先・元専門工事積上げ先・元専門工事
とび・土工・コンクリート
造園
解体
電気電気通信
消防施設
熱絶縁
水道施設
消防施設
塗装
屋根
防水

積上げした計算表を記入・付表添付

積上げを行った場合、その積上げに関する計算式を記入、添付しなければなりません。
・「工事種類別完成工事高・工事種類別元請完成工事高」(規則様式第25号の14別紙1)の余白
・「直前3年の各事業年度における工事施行金額」(規則様式第3号)又は「工事種類別完成工事高付表」に

当事務所では、「工事種類別完成工事高付表」へ記入しています。