経営事項審査の評価項目の内容
経営事項審査の評価は、「経営規模」と「経営状況」の大きく2つです。
「経営規模」は 建設業の許可行政庁が、「経営状況」は 民間の登録経営状況分析機関が それぞれ行います。
経営規模の評価項目
評価項目 | 記号 |
---|---|
完成工事高 | X1 |
自己資本額および平均利益額 | X2 |
技術職員数および元請完成工事高 | Z |
その他審査項目(社会性等) | W |
経営状況の評価項目
評価項目 | 経営指標 | 記号 |
---|---|---|
負荷抵抗力 | 純支払利息比率(x1) | Y |
負債回転期間(x2) | ||
収益性・効率性 | 総資本売上総利益率(x3) | |
売上高経常利益率(x4) | ||
財政健全性 | 自己資本対固定資産比率(x5) | |
自己資本比率(x6) | ||
絶対的力量 | 営業キャッシュフロー(x7) | |
利益剰余金(x8) |
総合評定値の算出
経営規模、経営状況の各項目の評点に一定のウェイトを掛けた数値が「総合評定値(P)」となります。算出式は、次のようになります。
(P)=0.25(X1)+0.15(X2)+0.20(Y)+0.25(Z)+0.15(W)
総合評定値は、業種ごとの評定となりますので、複数の業種について、審査を受けることができます。
業種ごとの評点の算出には、
完成工事高(X1)と技術職員および元請完成工事高(Z)が、業種ごとの評点が加算されます。
自己資本および平均利益額(X2)と経営状況(Y)とその他審査項目(W)は、同一の点数です。
項目ごとの評定値の最大・最小値は下のとおりです。
完成工事高 X1 | 自己資本・ 平均利益額 X2 | 経営状況 Y | 技術職員・ 元請完成工事高 Z | その他審査項目 W | 総合評定 P |
|
---|---|---|---|---|---|---|
最高点 | 2,309 | 2,280 | 1,595 | 2,441 | 2,061 | 2,158 |
最低点 | 397 | 454 | 0 | 456 | -1,995 | -18 |
※社会性の審査である「その他審査項目(W)」の評点は、マイナスになる場合があり、総合評定値全体の足を引っ張る影響が大きいです。
・労働福祉の状況(雇用保険、健康保険、厚生年金保険の未加入)
社会保険に加入しない限り、評点アップは望めません
・建設業の営業継続の状況(民事再生、会社更生法の適用)
企業再生中は公共受注の可能性は低くなります
・法令遵守の状況(営業停止処分、指示処分あり)
説明するまでもないですね