公共工事を国、地方公共団体から直接請け負う(元請)建設業者は、経営事項審査を必ず受ける必要があり、「総合評定値通知書」を提出しなければなりません。
経営事項審査の評価は、「経営規模」と「経営状況」の大きく2つがあり、業種ごとの完成工事高や財務状況、技術職員などの項目が評価され、総合評定値が算出され、その中の「経営規模」の「社会性」では、経理士に関する評価項目があります。

経審「その他審査項目(社会性)」で経理の状況を評価しています

経営事項審査の総合評定値(P点)は、
・完成工事高(X1)(業種ごと)
・自己資本および平均利益額(X2)
・経営状況(Y)
・技術職員および元請完成工事高(Z)(業種ごと)
・その他審査項目(社会性等)(W)
から算出されますが、
その他審査項目(社会性等)(W)の中に、「建設業の経理の状況」の「公認会計士等の数」があります。

この「公認会計士等の数」には、1級及び2級建設業経理士検定試験に合格した方を含みます。

建設業の技術職員でなくても、建設業経理士は、自社の経営事項審査の評点アップに貢献できますので、
建設業経理士試験に挑戦してみましょう。

建設業経理士と登録経理講習

建設業経理士とは、一般財団法人建設業振興基金が行っている「建設業経理士検定試験」に合格した人です。

継続的な研修の受講等によって、最新の会計情報等に関する知識を習得することが重要なため、公認会計士等の数に算入できる者について、令和3年4月施行の経審改正によって改正されました。

経審の評価対象となるのは、
1級及び2級建設業経理士検定に合格した日から5年を経過する日が属する年度の年度末まで
上記期間経過後は、「登録経理講習」を修了するもの
です。
ただし、令和5年3月までは、「登録整理試験」合格者の全てを評価対象とする経過措置があります。

そこで、今年4月以降も評価対象となるように受講すべき「登録経理講習」はどんなものでしょうか?

「登録経理講習」とは、1級建設業経理士および、2級建設業経理士の継続教育を目的とした講習です。
講習実施は、唯一、「一般財団法人建設業振興基金」が行っています。

今年3月で、合格から5年経過する方は、一般財団法人建設業振興基金「建設業経理士CPD講習」を受講しなけければなりません。