令和5年1月1日改正:その他社会性の内容について、解説します。

W1-9 ワークライフバランスに関する取組の審査基準及び評点

内閣府による「女性の活躍推進に向けた公共調達及び補助金の活用に関する実施要領」(平成28年3月22日内閣府特命担当大臣(男女共同参画)決定)に基づき、「女性活躍推進法に基づく認定」、「次世代法に基づく認定」及び「若者雇用促進法に基づく認定」について、審査基準日における各認定の取得をもって、評価されます。

認定の区分配点評価
女性活躍推進法に基づく認定プラチナえるぼし5取得している認定のうち、
最も配点の高いものを評価
(最大5点)
えるぼし(第3段階)4
えるぼし(第2段階)3
えるぼし(第1段階)2
次世代法に基づく認定プラチナくるみん5
くるみん3
トライくるみん3
若年雇用促進法に基づく認定ユースエール4

女性活躍推進法について

次世代法について

若年雇用促進法について

「基準適合事業主認定通知書」等の認定を取得していることを証する書面の写しの提出が必要です。

W1-10 建設工事に従事する者の就業履歴を蓄積するために必要な措置の実施状況

建設工事の担い手の育成・確保に向け、技能労働者等の適正な評価をするためには、就業履歴の蓄積のために必要な環境を整備することが必要であり、CCUSの活用状況が加点対象となります。

審査対象工事は、下記①~③を除く、審査基準日以前1年以内に発注者から直接請け負った建設工事です。
①日本国内以外の工事
②建設業法施行令で定める軽微な工事
 工事一件の請負代金の額が500万円(建築一式工事の場合は1,500万円に満たない工事)、
 建築一式工事のうち面積が150m²に満たない木造住宅を建設する工事
③災害応急工事(建築一式工事のうち面積が150m²に満たない木造住宅を建設する工事)

対象となる工事について、下記のすべてを実施している場合に加点されます。

CCUS上での現場・契約情報の登録
建設工事に従事する者が直接入力によらない方法でCCUS上に就業履歴を蓄積できる体制の整備
 ※直接入力によらない方法
 就業履歴データ登録標準API連携認定システム(https://www.auth.ccus.jp/p/requirements)により、
 入退場履歴を記録できる措置を実施していること等
経営事項審査申請時に様式第6号に掲げる誓約書(建設業許可申請の様式)の提出

加点要件評点
審査対象工事のうち、民間工事を含む全ての建設工事で該当措置を実施した場合15
審査対象工事のうち、全ての公共工事で該当措置を実施した場合10

※ただし、審査基準日以前1年のうちに、審査対象工事を1件も発注者から直接請け負っていない場合には、加点されません。

W1-10の改正時期

W1-10に関して、審査基準日が令和5年8月14日以降である申請について、審査項目に追加されます。
審査対象期間外は要件満たしていても加点されません。

W1-10の追加による総合評定値算出改正

項目追加に合わせて、P点に占めるW点のウェイトが大きく増加するため、各項目間のバランスを維持するために、総合評定値算出に係る係数が変更されます。

現行1900/200
P点に占めるウェイト:14.32%
令和5年1月以降1900/200
P点に占めるウェイト:14.59%
令和5年8月14日以降の審査基準日のもの
(CCUS導入に関る取組項目の追加)
1750/200
P点に占めるウェイト:14.40%

W7 建設機械の保有状況の改正

現行、地域防災の観点から、災害時の復旧対応に使用され、また定期検査により保有・稼働確認ができる代表的な建設機械の保有状況を加点評価している。(1年7月を超えるリース契約も保有と同様に加点)
実際の災害対応において活躍しているものの、経営事項審査上は加点対象となっていない建設機械が存在しており、災害対応力を適正に評価するため、加点対象建設機械が拡大されます。

現行/追加法令根拠機種検査方法
現行安衛法施行令ショベル系掘削機特定自主検査
ブルドーザー
トラクターショベル
モーターグレーダー
移動式クレーン(つり上げ荷重3t以上)製造時検査又は性能検査
ダンプ規制法大型ダンプ
(土砂の運搬が可能な最大積載量5t以上)
自動車検査
追加道路運送車両法ダンプ(土砂の運搬が可能な全てのダンプ)
ダンプ、ダンプフルトレーラー、ダンプセミトレーラー
自動車検査
安衛法施行令締固め用機械特定自主検査
解体用機械
高所作業車
(作業床の高さ2m以上)

建設機械の保有を証明する書類として、特定自主検査記録表と写真(全景、車体番号・機番、標章)の提出が必要です。ダンプについては、自動車検査証のみの提出です。

W8 国又は国際標準化機構が定めた規格による認証又は登録の有無の改正

環境への配慮に関する取組として、国際標準化機構が定めた規格によるISO14001の登録状況を評価しており、脱炭素化に向けた取組が加速する中、環境問題への取組を適切に評価する観点から環境省が定める「エコアクション21」の認証取得状況を加点対象に追加することとなりました。
エコアクション21は、ISO14001に比べ、認定にあたっての審査基準が少なく、また認証手続も簡便であることから、ISO14001の5点より下位の3点とし、いずれの認証も取得している場合には、これらの評点の合算は行わないこととなります。

ISO9001登録 有ISO9001登録 無
ISO14001登録 有エコアクション21登録 有10点5点
ISO14001登録 有エコアクション21登録 無10点5点
ISO14001登録 無エコアクション21登録 有8点3点
ISO14001登録 無エコアクション21登録 無5点0点

W1-10 建設工事に従事者の就業履歴蓄積に必要な措置の実施状況の適用は、令和5年8月

W1-10 建設工事に従事する者の就業履歴を蓄積するために必要な措置の実施状況」を除いて、
令和5年1月1日以降の申請に適用されています。

W1-10 建設工事に従事する者の就業履歴を蓄積するために必要な措置の実施状況」は、
令和5年8月14日以降を審査基準日とする申請で適用されます。